新着情報[生命環境化学専攻]松山研究室 公益社団法人日本化学会九州支部 第61回 化学関連支部合同九州大会において
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2024.07.17
2024年6月29日(土)北九州市の北九州国際会議場にて開催された公益社団法人日本化学会九州支部主催の『第61回化学関連支部合同九州大会』において、生命環境化学専攻2年松山研究室の学生の研究発表が優秀と認められ、優秀ポスター賞を受賞しました。
この学生の学会賞受賞は5度目で、研究内容に注目が集まり、高く評価されています。
この学生の学会賞受賞は5度目で、研究内容に注目が集まり、高く評価されています。
「超臨界活含浸法を用いたバイメタルナノ粒子触媒の調製と菌頭カップリング反応への応用」
フロー合成技術は、優れた熱および物質移動能力と正確な反応時間制御性能を有しているため従来のバッチ合成技術では困難または不可能であった多くの合成変換を実現し、有機合成化学に大きな利益を与えてきました。さらにフロー合成技術は連続生産可能により生産性、安全性、再現性の面で利点があり、世界的に注目を集めている合成手法です。現在、フロー合成技術は遷移金属の均一系および不均一系触媒を使用したクロスカップリング合成の成功例が確認されています。
本研究では、細孔構造を有する多孔質高分子微粒子を担持材に用いてCuおよびPdが固定化された低圧力損失の固定化触媒を超臨界二酸化炭素(scCO₂)による含浸法1)にて調製し、フロー合成に適した固定化触媒の検討を行いました。scCO₂は臨界圧力・臨界温度以上に存在する流体のことで界面張力ゼロ、高い拡散性、溶解性という特徴を有しています。よって、多孔質高分子微粒子の内部まで触媒であるCu・Pdを凝集させることなく均一に含浸することができます。そして、調製した固定化触媒をヨードベンゼンとフェニルアセチレンの薗頭カップリング反応のフロー式反応試験により触媒活性および固定化触媒の安定性を評価しました。
参考文献
1) A. Shoji et al. (2023) J. Applied Polymer Sci., 140, e54347.
フロー合成技術は、優れた熱および物質移動能力と正確な反応時間制御性能を有しているため従来のバッチ合成技術では困難または不可能であった多くの合成変換を実現し、有機合成化学に大きな利益を与えてきました。さらにフロー合成技術は連続生産可能により生産性、安全性、再現性の面で利点があり、世界的に注目を集めている合成手法です。現在、フロー合成技術は遷移金属の均一系および不均一系触媒を使用したクロスカップリング合成の成功例が確認されています。
本研究では、細孔構造を有する多孔質高分子微粒子を担持材に用いてCuおよびPdが固定化された低圧力損失の固定化触媒を超臨界二酸化炭素(scCO₂)による含浸法1)にて調製し、フロー合成に適した固定化触媒の検討を行いました。scCO₂は臨界圧力・臨界温度以上に存在する流体のことで界面張力ゼロ、高い拡散性、溶解性という特徴を有しています。よって、多孔質高分子微粒子の内部まで触媒であるCu・Pdを凝集させることなく均一に含浸することができます。そして、調製した固定化触媒をヨードベンゼンとフェニルアセチレンの薗頭カップリング反応のフロー式反応試験により触媒活性および固定化触媒の安定性を評価しました。
参考文献
1) A. Shoji et al. (2023) J. Applied Polymer Sci., 140, e54347.