新着情報[情報工学科]正代研究室 一般社団法人情報処理学会 第23回情報科学技術フォーラムにおいて「FIT奨励賞」受賞

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2024.10.23
2024年9月4日(水)~6日(金)広島工業大学において開催された一般社団法人情報処理学会第23回情報科学技術フォーラム(FIT2024)において、情報工学専攻2年正代研究室の学生の発表が「FIT奨励賞」を受賞しました。受賞した研究のタイトルは「線形回数の所属性質問と1つの正例による無順序木パターン言語族に対する質問学習アルゴリズム」です。計算論的学習理論において、計算時間が短くなるアルゴリズムの開発についての研究内容が評価されました。 この学生の学会賞受賞は3回目で、研究に注目が集まり高く評価されています。
「線形回数の所属性質問と1つの正例による無順序木パターン言語族に対する質問学習アルゴリズム」
計算論的学習理論において、Angluin[1]によって提案された質問学習モデルは、質問を用いた学習の数学的モデルです。このモデルはデータマイニング技術としても応用可能で、特に所属性質問や等価性質問を用いて教師からのフィードバックを受けながら学習します。
例えば、正則パターン言語のクラスは、一つの正例(パターンにマッチする文字列)から線形回数の所属性質問を用いて同定可能です。所属性質問とは、文字列やグラフが特定の言語の要素であるかを問う質問です。
石灘さんたちは過去の研究で、無順序木構造データベースに対する二値分類問題を高い精度で計算する「グラフ畳み込みネットワーク(GCN)」を使って、葉にだけ変数を持つ無順序木構造パターンの学習モデルを提案しました。このモデルでは、一つの正例からその頂点数の2乗に比例した回数の所属性質問を使う既存の質問学習アルゴリズムを使っています。
この論文では、頂点や辺のラベルが有限個の場合でも、一つの正例とその頂点数に比例した回数の所属性質問を使って無順序木パターン言語のクラスを見つける質問学習アルゴリズムを提案しています。このアルゴリズムにより提案済み学習モデルの高速化が期待されます。また、人工的に作った無順序木データに対して所属性質問の回数を調査し、その結果が理論通りになることを報告しました。
[1] Angluin,D.:Queries and Concept Learning, Matching Learning, Vol.2,No.4,pp.319-342(1988)

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