新着情報[電子情報工学専攻]前田研究室 The 10th International Symposium on Surface Science(ISSS-10)において『Student Prize』受賞

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2024.11.11
2024年10月20日(日)~24日(木)北九州市にて開催された国際学会「The 10th International Symposium on Surface Science (ISSS-10)」において、東京大学など著名な大学の学生に並んで電子情報工学専攻1年前田研究室の学生の研究発表が「Student Prize」を受賞しました。表面科学に関するこの国際シンポジウムは、1989年から続く歴史ある学会で、欧米を含む21ヶ国から508名の研究者が集まりました。受賞した研究のタイトルは「Graphene synthesis on silver foil by chemical vapor deposition using ethanol」です。銀表面上グラフェン成長においてガス材料を用いた成長に初めて成功し、成長阻害要因を解明した研究が評価されました。
Graphene synthesis on silver foil by chemical vapor deposition using ethanol
銀は有望な材料としてバイオセンサへの応用が進められていますが、表面が硫化すると特性が著しく低下するという課題があります。そのため、原子層厚で化学的に安定な薄膜で表面を保護する目的で銀表面にグラフェンを成長する研究が進められています[1,2]が、マスフローによって精度良く供給制御できるガス材料を用いた CVD 成長の報告はほとんどありません。そこで、エタノールを用いたCVD法によるグラフェン成長の研究を開始し、これまで銀表面へのグラフェン成長が可能である[3]ことを示すとともに、銀の高い蒸気圧が高品質化を阻害していることを明らかにしました。今回は、樟脳を用いたCVD成長[4]で有効であるとの報告があったことから、高品質化の指針を得るため、キャリアガスとして Ar水素混合ガスを用いることでグラフェン成長に水素添加が与える影響を検証しました。
参考文献:
[1] B. Kiraly et al., Nature Commun. 4, 2804 (2013).
[2] S. Grandthyll, et al., Phys. Stat. Solidi B 252, 1695 (2015).
[3] 岩谷, 前田, 第 84 回応用物理学会秋季学術講演会, 19p-P01-23 (2023).
[4] M. E. Ayhan, Phys. Stat. Solidi (RPL) 7, 201308159 (2013).

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