新着情報[大学院 博士後期課程 物質生産システム工学専攻]大山研究室 2025年度九州パワーアカデミー『研究奨励賞』受賞
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2026.05.20
2025年度九州パワーアカデミー「研究奨励賞」を、物質生産システム工学専攻3年(受賞当時・2026年3月修了)大山研究室の学生が受賞しました。これは産学連携で技術者育成を目指す同アカデミーが、九州内の大学院博士課程に在籍し、電気・エネルギー分野において優れた研究成果を上げる学生を対象として表彰するものです。
受賞した研究テーマは「Research on High-Performance Power Converters for Renewable Power Generations」です。再生可能エネルギーの普及に伴う電圧変換と系統安定性の課題を解決するため、高効率な昇圧コンバータと高安定なインバータ制御手法を提案した研究が評価されました。
「Research on High-Performance Power Converters for Renewable Power Generations」
再生可能エネルギーによる発電は、クリーンで持続可能な電力供給を実現する重要な手段として普及が進んでいます。しかし、太陽光や燃料電池などの電源は電圧が低いため、電力系統に接続するには電圧を効率よく高める技術が不可欠です。また、発電した電力を安定して系統へ供給するためには、インバータと呼ばれる装置が用いられていますが、その特性により電力の品質に影響を与える高調波が発生するという課題があります。 本研究では、このような課題の解決に向けて、分散型発電の一つである燃料電池システムに適した新しい電力変換技術を提案しました。具体的には、部品数を削減しながら性能を向上させた改良型の昇圧コンバータを開発し、独自の構造により電流の揺らぎを大幅に抑制しました。さらに、高効率化によって装置の小型化にもつながるなど、実用性の高い成果を得ています。また、各部品への負担を軽減しつつ、より高い電圧を得られる設計を実現しました。
加えて、電力系統と接続するインバータの安定性向上にも取り組みました。新たに提案した制御技術により、電力の流れの乱れを抑え、特に低い周波数帯における安定性を大幅に改善することに成功しました。この成果は、電力系統とのより安全で安定した連携に貢献するものです。 本研究により、再生可能エネルギーのさらなる普及を支える高効率かつ高信頼な電力変換技術の実現に一歩近づきました。